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執筆者の写真Tomohiro Ozawa

「上下斜視・斜位による複視」と「バセドウ氏病」の関係

眼の疾患によるものではなく体の疾患により「見え方の不調」が現れるケースもあります。

今回は「バセドウ氏病」による見え方の不調について備忘録的に書いていきたいと思います。


今回ご来店頂きましたお客様は眼球運動障害によるモノが2つに分離して見える「複視」の症状が出ておりました。


詳しくお話を聞くと「バセドウ氏病」の治療を受けているという事でしたので、「複視の原因」はバセドウ氏病からくる問題であるのでは?と推測できました。

(*バセドウ病は様々な見え方の問題を起こしますが、若年層の方は眼球突出の傾向、中高年層の方は眼球運動障害による「複視」が起こりやすいと言われております。)


今回お越しのお客様は、恒常的に複視が起こっているわけではなく、間歇的に起こる状態でメガネで十分に対応が可能でしたのでプリズムメガネでお作りさせて頂きました。


バセドウ氏病による眼球運動障害は多くは上下方向の眼の動きで障害が生じやすく「上下斜視・斜位」として現れてきます。


このお客様も主に上下方向の斜位による複視の症状が出ていました。


今回も斜位の修正にプリズム度数を使用していきますが、度数オーバーしてしまうと逆方向の上下斜位を生み出してしまいますので慎重な対応が必要です。


また体の疾患等から見え方の影響が出ている場合は、その都度で度数が変化する傾向もあります。


特に眼位の修正に関しても、正面視をしている時の見え方だけでなく、必ず上下方向、横方向、斜め方向に視線を動かした際に「複視が現れるか?」という多角的に検証をする必要があり、非常に繊細な度数選定作業が必要になります。


詳しくお話を聞くと「バセドウ氏病」の治療を受けているという事でしたので、「複視の原因」はバセドウ氏病からくる問題d


あくまで今回のような「複視」の根本的な原因は「バセドウ氏病」になりますので、基本的には医療機関での治療が最優先になります。


また治療の過程で上下斜視・斜位量が変化していくケースがありますので中長期的(数カ月単位)に定期チェックを行いながら必要であれば度数の変更を都度加えていく必要もあります。


全ての方に対応できるわけではありませんが、こういったケースでも日常の生活の助けになるようなメガネをお作りできる場合もあります。もしお困りの方がおりましたらお気軽にご相談いただければと思います。




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