光過敏症や眼瞼痙攣のある方に「近視度数の過強性」「内斜位プリズム補正」は注意が必要です
- Tomohiro Ozawa

- 2 時間前
- 読了時間: 9分
米国式・ドイツ式両眼視機能検査を行い見え方を詳細に測定をする愛知県田原市のメガネの専門家がいるメガネ店「メガネの尾沢」です。
当店では「両眼視機能検査」を行っています。
両眼視機能検査とは、見る機能を総合的に整え、視覚情報をできるだけスムーズに脳へ伝えることを目的とした検査です。
そのため基本的には、近視・遠視・乱視・斜位などのズレがある場合、それらは視覚情報を処理する際のノイズとなり、脳に余計な負担をかける要因になります。補正が可能であれば、視覚情報を整理しやすくするために極力補正を行う、という考え方を前提にしています。
ただし、すべての方に当てはまるわけではありません
例外となるケースも存在します。
たとえば、
通常であれば眩しさを感じない程度の光でも「強い眩しさ」を感じてしまう方
その眩しさが片頭痛を伴う方
眼瞼痙攣など、視覚刺激に対する過敏な反応がみられる方
こうした場合には、一般的な「正しい補正」が、かえって脳への刺激や負担を増やしてしまうことがあります。
そのため当店では、あえて度数やズレを「完全に補正しない」というメガネ度数測定のセオリーを崩す選択をするケースがあります。
特に「近視度数」や「内斜位」の調整の場合については慎重に行います
上記の症状がある方で最も注意が必要なのが「近視度数」と「内斜位」です。
内斜位は、目が内側に寄ろうとする傾向で、無意識に外へ開く力でバランスを取っている状態です。近視度数はピント調節機能に刺激を与える度数でもあります。
このような状態に対して視力が出ていないから近視度数で補う・プリズム度数を用いて斜位ズレがあるからと補正すると、逆に
調節や輻輳(寄り眼)のバランスに更に負担がかかり崩れる
結果として視覚刺激が増え、症状が悪化する
といったリスクが生じることがあります。
特に、重度の光過敏や眼瞼痙攣を伴うような方では、安易な近視度数での矯正やプリズム補正が症状を強めてしまう可能性もあるため当店では慎重に判断しています。
光に敏感な方が強く眩しさを感じるメカニズム
眼瞼痙攣と片頭痛、どちらも「光が眩しい」という共通の症状がありますが、そのメカニズムは脳内の**「光に対する過敏反応」**という点で深く関わっています。
1. 眼瞼痙攣と光のメカニズム
眼瞼痙攣の本質は、目だけではなく**「脳(大脳基底核など)」の機能障害**とも言えます。
異常なフィードバック: 通常なら気にならない程度の光の刺激が、脳内で「まぶたを閉じろ」という過剰な命令に変換されてしまいます。
三叉神経の興奮: 強い光は顔の感覚を司る「三叉神経」を刺激します。眼瞼痙攣の脳はこの刺激に対してブレーキが効かない状態(過剰興奮)にあるため、まぶしさを強く感じ、それがさらに痙攣のような症状を悪化させるという悪循環に陥ります。
2. 片頭痛と光のメカニズム
片頭痛の場合、光を眩しく感じるのは**「脳全体の過敏性」**が原因です。
三叉神経血管説: 片頭痛が起きると、脳の血管周囲にある三叉神経が炎症を起こし、過敏になります。
視覚皮質の過活動: 片頭痛持ちの方は、視覚情報を処理する後頭葉(視覚野)がもともと過敏で、光を「痛み」に近いストレスとして処理してしまう傾向があります。そのため、光が直接的に頭痛を誘発したり、増幅させたりします。
3. 調節・輻輳刺激がなぜ影響を与えるのか?(共通の増幅因子)
見え方の問題が、何故影響を与えるのか?ですが、眼の働き「ピント調節(調節)」と「目を寄せる力(輻輳)」は、どちらも三叉神経を介した運動です。
三叉神経への負荷: ピントを合わせようとして毛様体筋が緊張(調節刺激)したり、目を内側に寄せよう(輻輳刺激)としたりすると、その信号は三叉神経を伝わります。
閾値(いきち)の低下: 眼瞼痙攣や片頭痛の方は、すでに脳が「三叉神経からの刺激」に対して余裕がない状態です。そこで、屈折度数や斜位による「過剰な調節・輻輳」への刺激が加わると、脳内のバケツから水が溢れるように、光に対する耐性(閾値)がさらに下がってしまいます。
負の相乗効果:
調節刺激による緊張 → 三叉神経の興奮 → 光をより眩しく感じる
眩しさによるストレス → 目を細める・凝らす → さらに調節・輻輳を強める
このように、光そのものだけでなく、**「物を見るための目の筋努力」**自体が、脳にとってのノイズとなり、眩しさや痛みを増幅させている可能性があります。
その原因となるのが「調節機能」と「輻輳機能」への刺激です。
これらの刺激になるようなメガネ度数には注意が必要です。(近視度数や内斜位補正プリズム)
重度に見る機能が崩れている場合は正しい測定自体が難しい?
基本的に負担の少ない見え方をするメガネ度数は
①屈折度数を正しく補正する
➁両眼視機能を補正する
等がセオリーになります。
実際に軽度の見え方の不調や眩しさ等であれば改善・緩和されるケースも多くあります。
しかし、眼瞼痙攣や片頭痛を抱え、調節・輻輳のコントロールが大きく乱れている方に対して「一般的な視力検査」だけで度数を決めるのは極めてリスクが高いと言わざるを得ません。
「正しい」とされる基準そのものが、こうした方の目には「過剰な刺激」になってしまうケースが多いからです。なぜ測定が難しいのか?
・調節の不安定さ(調節痙攣・調節緊張)
眼瞼痙攣の方などは、神経の興奮により毛様体筋が常に緊張し、ピントが「フリーズ」したり「激しく変動」したりすることがあります。測定のたびに度数が変わったりするので、機械(オートレフ)が弾き出す数値が全くアテになりませんし、過度に視力を追い求めると近視の過強性になってしまい調節機能に負担の掛かる度数になってしまうリスクがあります。
眼位(斜位)の測定に関しても、調節機能の影響を受けていると正確な眼位(斜位)の測定も難しくなり、測定値の信頼度は低くなります。
輻輳(寄せ目)の過剰反応
「しっかり見よう」という意識が強すぎたり、斜位を無理にカバーしようとする癖があると、過剰な輻輳に伴って調節も誘発されます。これにより、遠視が隠されてしまったり、近視が実際より強く出たりします。
こういったケースでは、一般に「正しい」とされる「遠くが1.2までスッキリ見える度数」を目指すと、失敗が起こりやすくなり、逆に目への調節機能や輻輳機能の刺激・負担となる度数になる可能性が高くなり症状を悪化させる可能性もあります。
目への負担・刺激となっている度数を減らすという考え方
上記な状態に陥っている場合で、従来通りのメガネ度数合わせで改善をしない・逆に辛くなる場合は、セオリーを敢えて崩す必要があります。
度数決定の考え方自体を変える
そもそも正しい度数への測定が困難な状況になっている状態では、セオリー通りに測定した度数が本当に正しい度数であるのか?が分からない状態になっています。「正しい度数であれば見え方の負担は軽減して眼への過剰な刺激は少なくなる」が通用しない状況になります。
測定する側も正しい方法で測定しているのだから正しい度数で測れているという概念を捨てて、「1.2が見えるメガネ」や「斜位を正しく補正したメガネ」ではなく、**「脳と目の三叉神経系が、最も安定する度数」「刺激の少ない度数」**を探り当てることが、光過敏・眼瞼痙攣の方のメガネ作りには大切です。
調節刺激の排除を最優先
視力を1.0や1.2まで引き上げようとすると、近視過強性につながり調節機能への過度な刺激につながり、三叉神経を刺激し、脳への過剰なフィードバックを生んでしまいます。たとえ視力を多少犠牲にしてでも、毛様体筋のリラックスを最優先し調節機能への刺激を抑えた度数を追求することが大切です。
斜位補正(プリズム)への慎重な判断
「ズレているから補正する」という機械的な考え方は悪手になり得ます。特に内斜位がある場合、プリズムによる補正が逆に「目を寄せる」という輻輳刺激が脳のコントロールをさらに混乱させ、刺激を誘発することがあります。斜位があっても、それが本当に問題になっているのか?を慎重に探る必要があります。内斜位などの輻輳に刺激を与えるような斜位補正は敢えて積極的に補正しないという選択肢も大切です。
光の刺激を抑える特殊カラーの使用も考える
光過敏・眼瞼痙攣のある方は光の刺激への対応も眩しさを緩和する方法の1つです。しかし、闇雲にカラーレンズを選んでも効果があるわけでもありません。遮光性能の高いレンズや、FL41カラーフィルターの様な特定の波長を抑えるカラーレンズ等が有効になります。症状に合致するようなカラーレンズを選ばれることをお勧めいたします。
眼瞼痙攣・光過敏の方のメガネ作りは、視力測定ではなく**「脳への刺激の興奮を鎮めるための環境設定」**のような考え方が大切です。視力的な「見える」ことよりも調節と輻輳の両面の刺激を減らし安定させ「楽である」ことを優先することが悪循環を断ち切る鍵となることがあります。
従来の視力的な見えることなどを基準とした考え方とは、真逆なこととなりますが、こういった手法のメガネもあるということも知って頂ければと思います。
また、この手法も全ての方にあてはまる方法ではありません。眼からの要因が全ての原因であるとも言えません。脳の問題や体の疾患の可能性もありますので、必ず医療機関での診断は受けて頂くことが大前提です。
ただこういった悩みを持たれている方のメガネ作りとしてこういったやり方で、一定数この方法で見え方・眩しさ等が緩和された方もいらっしゃいます。こういった手法もあるという事を見え方に悩まれている方の参考になって頂ければと思っております。
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↑私が責任を持って、どんな些細な見え方のお悩みや、メガネのお悩みでもご対応いたしますので安心してご相談ください。
メガネの尾沢では、地元・田原市や東三河・豊橋市・豊川市・新城市・蒲郡市や愛知県だけでなく福岡県・広島県・福井県・和歌山県・三重県・長野県・岐阜県・静岡県など全国各地・遠方からも様々な見え方のご相談などでご来店頂けております。
メガネの尾沢(尾沢視覚研究センター)
住所:愛知県田原市田原町新町48-2
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営業時間:9:00~ 19:00
定休日:火曜日/第4日曜日





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