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片頭痛を伴う光過敏:原因は脳の働きの誤作動?

米国式・ドイツ式両眼視機能検査を行い、見え方に徹底的にこだわる愛知県田原市のメガネ専門店「メガネの尾沢」です


今回は、「片頭痛における光過敏:原因は脳の働きの誤作動?」について書いていきたいと思います。症状を緩和するために「どんなカラーレンズや?」「どんな度数のメガネが有効か?」の参考になれば幸いです。


片頭痛患者の8割以上が経験する「光過敏」。これは単に光を眩しく感じているだけでなく、脳内での**「情報の混線」**によって引き起こされています。


通常、目(網膜)から入った光の情報は視覚として処理されます。しかし片頭痛を伴う方は、眼から送られる「光」の情報が、脳へ伝わる途中で**「痛みの神経回路」へと誤って干渉**してしまいます。 つまり、脳が視覚情報を処理する際に誤作動を起こし、光を過剰な刺激(=痛み)として受け取っている状態と言えます。


近年の研究で、この誤作動を引き起こす主要な原因の一つが特定されました。それが、眼の中にある**ipRGC(アイピーアールジーシー)**という視細胞です。


この細胞は、視覚を司る細胞とは別に「光の強さ」をダイレクトに脳の深部へ伝える役割を持っています。このipRGCから送られる情報が痛みを司る神経系を刺激することで、光が痛みとして認識されるメカニズムが明らかになってきました。


網膜に隠された「第3の視細胞」:ipRGCの役割

私たちの目(網膜)には、景色や文字を認識するための視細胞とは別に、**「ipRGC(内因性光感受性網膜神経節細胞)」**という特殊な細胞が存在します。

この細胞は、単に「ものを見る」のとは全く異なるミッションを担っています。

 

1. 「見る経路」とは独立した「光の計測器」

通常の視細胞が「形や色」を脳に伝えて映像を作るのに対し、ipRGCはそれとは独立したルート(非画像形成系)で働きます。 いわば**「脳専用の露出計(光の明るさ測定器)」**のような存在であり、光の強弱をダイレクトに脳の深部へと伝達するのが主な役割です。


 

2. 480nmの「青い光」にのみ過敏に反応する

ipRGCには、すべての光を一律に感知するわけではないという大きな特徴があります。

特定の波長への感度: 波長が**480nm(ナノメートル)付近の「青色光(ブルーライト)」**に対して、非常に強く反応・認識する性質を持っています。

脳への信号: この特定の光をキャッチすると、脳に対して「今、非常に強い光が入ってきた」という信号を送り出します。



脳の検問所「視床」で起きる情報の混線

光が物理的な痛みとして感じられる現象は、脳の中継地点である**「視床(ししょう)」**という場所で発生しています。ここでは、視覚情報と痛み情報が複雑に絡み合っています。

 

■ 神経路の合流:情報の「巨大交差点」

網膜のipRGCから送られる「光の信号」は、脳の奥深くにある視床へと繋がっています。 重要なのは、この視床が**「顔や頭の痛み」を司る三叉神経(さんさしんけい)の信号も集まる共通の拠点**であるという点です。いわば、視床は「光の入り口」であると同時に「痛みの通り道」でもある、脳内の巨大な交差点なのです。

 


■ 信号の「混線」と痛みへの変換・増幅

片頭痛の発作時や、慢性的に過敏な状態にある脳内では、この交差点で情報のトラブルが起きやすくなります。

 

痛みのスイッチがONの状態: 片頭痛のある方の脳内では、すでに三叉神経系が興奮し、痛みに対して敏感な状態になっています。

 

光信号の干渉: そこにipRGCからの強力な光刺激(特に480nm付近の青色光)が届くと、視床内の神経細胞において、光の信号と痛みの信号が重なり合ってしまいます。

 

脳の誤認: 本来別々であるはずの「光」「痛み」の情報が脳内で区別できなくなり、脳は光を浴びること自体を**「物理的な痛み」**として知覚するようになり誤作動がおきやすくなります。


 

■ 悪循環:痛みをさらに強くする「増幅装置」

このipRGCから送られる光の刺激と痛みの情報処理の混線は、単に「光を眩しい」と感じるだけでなく、**いま起きている痛みをさらに激しくさせる「増幅装置」**としても働いてしまいます。光の信号が誤って、興奮状態にある脳内の痛みの神経をさらに刺激し、症状を悪化させるという負のスパイラル(悪循環)を生み出してしまいやすくなります。





光過敏を抑える鍵:480nm〜500nmの波長を制御する

片頭痛に伴う激しい眩しさを抑えるために有効なサングラスやカラーレンズは、闇雲にすべての光を遮るのではなく、「脳が痛みと誤認する特定の光」をピンポイントで制御することが極めて重要です。


■ 光過敏への対策のターゲットは「480〜500nm」の光

光刺激を脳へ送り届ける「ipRGC(内因性光感受性網膜神経節細胞)」には、すべての光に一様に反応するのではなく、**480nm〜500nm付近の波長(青色光の一種)**に対して強く反応するという性質があります。

片頭痛伴っている方は、この波長域の光を受け取ると脳が「過剰な不快な刺激」と判断し、前述した「視床」での混線を引き起こしてしまいます。そのため、この特定の波長域を狙い撃ちでカットすることが、症状緩和への最短距離となります。通常のサングラスレンズやカラーレンズでは**480nm〜500nm付近の波長(青色光の一種)**をカットする効果が不十分なので効果が得られづらいのです。



■ なぜ「FL-41レンズ」や「特殊カラーレンズ」が有効なのか?

一般的なサングラスは全体の光量を落とすだけですが、当店で取り扱いのあるFL-41レンズ特殊カラーブラウンレンズは、脳に痛みの刺激と誤認させる光の情報を送るipRGCが最も反応しやすい480nm付近の波長を効率的にブロックするように設計されています。


  • 入り口での遮断: 脳を興奮させる「一番の原因」となる光を、目に入る手前(レンズ)でカットします。

  • 混線の抑制: ipRGCへの刺激を最小限に抑えることで、視床での「痛み信号との混線」を未然に防ぎます。

  • 痛みの増幅(ブースト)を阻止: 光による痛みの連鎖が起きにくくなるため、単に「眩しくない」だけでなく、光による体力の消耗や痛みの悪化を軽減できるのです。




*特殊カラーブラウンカラーの実際の光をカットする割合をグラフ化した分光透過率で赤枠で囲われている部分が480nm付近の光です。



土台となる「正しいメガネ度数」:ピント調節と輻輳の負担を減らす

FL41カラーレンズ特殊カラーブラウンレンズで光の波長を制御することは「外からの刺激を抑える」ことですが、それと同時に重要なのが、**「自分自身の目の見え方の負担を減らす」**ことです。


実は、視力が良くても隠れた度数がある方(遠視・乱視)や、そもそもの度数が合っていない状態や、使用用途に合っていないメガネの使用などで目に負担が掛かっていると光過敏をさらに悪化させる大きな要因にもつながります。


実際に当店でも光過敏用のカラーメガネを作製した方で症状が緩和した方の多くは、当店で測定を行い眼の負担を軽減するような度数を組み込んだメガネで使用されている方々がほとんどです。また来店前から個人でFL41カラーレンズなどを購入して使用していたにも関わらず状態に変化が無いということで、当店で眼の負担を軽減する度数調整したメガネと併用したことで改善・緩和したケースもあります。


■ 「見えかたの負担」が三叉神経を刺激する

度数が合っていない(過矯正の近視・遠視・乱視がある)状態で物を見ようとする・斜位が両眼視を邪魔しているなどがあると、目は常に**ピント調節(毛様体筋)や、左右の視線を合わせる輻輳(外眼筋)など**をフル稼働させなければなりません。

この眼への筋肉の過緊張は、光過敏の伝達ルートでもある**「三叉神経」に絶えずストレス信号を送り続ける**ことにもつながります。つまり、度数が合っていない・使用用途に合っていない見え方を続けることが負担となり脳の痛みのスイッチにも影響を与えて、常に「刺激が入りやすい状態」につながりやすくなります。


■ なぜ「特殊カラー」と「正しい度数」の両方が必要なのか?

いくら特殊なカラーレンズで特定の光をカットしても、度数が合わず目が常に「無理なピント調節や輻輳」などをして見え方の負担が掛かっている場合は、別の意味で脳の興奮・刺激につながります。


  1. 三叉神経の「基礎負荷」を下げる: 正しい屈折度数でスッとピントが合う状態を作れば、目の筋肉の緊張が解け、三叉神経にかかる基礎的なストレスが軽減されます。

  2. 相乗効果で脳をリラックスさせる: 「正しい度数」でピントの負担を減らし、さらに「特殊カラー」で光の刺激を遮断する。この両輪が揃うことで初めて、視床での「情報の混線」が緩和されやすくなり、光過敏による苦痛を劇的に和らげることが可能になります。


脳が過敏な状態は、様々な負担となる要因が折り重なっているケースが殆どです。視覚からの刺激は光のみではなく、ピント調節眼球運動への負担も含まれています。


必ず「光と視覚のマネジメント」の両方をケアすることが大切になります。


また、メガネ度数は、何処で測定をしても同じではありません。また、一般的に行われるような視力のみを基準にしたメガネ度数測定で作製をすると逆に目に負荷をかけるメガネが出来上がる場合もあります。


メガネの尾沢では、米国式・ドイツ式両眼視機能検査を行う事で、従来の視力のみを基準にしたメガネ度数測定ではなく、個々の見え方・見る機能を総合的に判断した上で、見る方の負担を軽減する最適なメガネ度数を導き出して作製をしていきます。



実際にFL41と特殊カラーブラウンで作られたメガネ
実際にFL41と特殊カラーブラウンで作られたメガネ

 まとめ:メカニズムに基づいた「光と視覚のマネジメント」

片頭痛の光過敏は、根性論や我慢で解決するものではなく、以下の3つのステップで**「脳の誤作動を物理的に防ぐ」**アプローチが最も効果的です。


  • Step 1:正しい屈折度数 ピント調節や輻輳の無理をなくし見え方の負担を軽減することで三叉神経などへの「基礎的な興奮」を抑える。

  • Step 2:480〜500nmの特定波長カット ipRGCを刺激する「一番の原因」となる光を、カラーレンズで狙い撃ちしてカットすることで刺激を防ぐ。

  • Step 3:視床での混線を防ぐ 入り口での刺激を最小限にすることで、脳内での「光=痛み」という誤認(ブースト)を食い止める。


この「光の質」「視覚の質」の両面を整えることが、光に怯えることのない快適な日常生活を取り戻すための最短ルートとなります。


実際に当店で光過敏用のカラーメガネを作製した方で症状が緩和した方は、当店で測定を行い眼の負担を軽減するような度数を組み込んだメガネで使用されている方々がほとんどです。

(当店でメガネをお作り頂いた方のGoogleへの口コミ)

本店で作成していただいたメガネを着用した直後から、10年以上続いていた偏頭痛が完全に無くなりました。

単に視力検査や度数調整が優れているだけではなく、眼科でも指摘されなかった目の斜位を見抜き、偏頭痛に特化したレンズを提示していただけるなど、知識と技術の水準が非常に高いと感じました。さらに、検査結果のエビデンスを提示していただけるため、納得して選択することができます。

これまで10を超えるメガネを試してきましたが、症状が改善するのは初めてで、文字通り生活の質を大きく変えるものでした。他県へ転勤になったとしても、引き続き通いたいと思います。


このような方は一度ご相談ください

☑ 市販のサングラスでは眩しさが改善しなかった

☑ 偏頭痛と眩しさで日常生活がつらい

☑ 仕事や運転に支障が出ている

☑ 専門的な検査を受けてみたい



偏頭痛・光過敏症でお悩みの方へ

偏頭痛や光過敏症は、周囲に理解されにくく、一人で悩まれがちな症状です。

過去に、ご来店いただいた方々の中には切実な想いを抱えていらっしゃるケースも多く、日常生活に支障をきたしている方もいらっしゃいました。

また「眩しいだけでしょ?」「サングラスを掛ければいいだけじゃないの?」等と周りから言われ何処にいっても本当の悩みを理解されずに、段々と「自分の言ってることがおかしいのかな?」「自分が我慢すればよいのか・・・」などと自らを責めている方や想い詰めている方もいらっしゃいました。全てを解決レベルまでは難しくても最近では「眼鏡でここまで変わるとは思わなかった」「生活が過ごしやすくなって楽になった」そう言っていただけることも少なくありません。光過敏症や偏頭痛の原因・感じ方は人それぞれ異なります。そのため 「あなたに合った対策」 を見つけることが何より重要です。私が精一杯お手伝いさせて頂きます。もし今、眩しさや偏頭痛でお困りでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。



1. LINEで相談・予約 →👉 コチラ

 ※「ブログの記事を読んだ」とメッセージをいただけるとスムーズです。


2. お電話で直接相談・ご予約→ 0531-22-0358 

(受付:9:00〜19:00 / 定休日:火曜日・第4日曜日)


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※「先ずは話を聞いてみたいだけ」「先ずは相談をしたい」という方でも大丈夫です。当店では、なるべく事前に御相談頂けることをお勧めしています。



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↑私が責任を持って、どんな些細な見え方のお悩みや、メガネのお悩みでもご対応いたしますので安心してご相談ください。

メガネの尾沢では、地元・田原市や東三河・豊橋市・豊川市・新城市・蒲郡市や愛知県だけでなく福岡県・広島県・福井県・和歌山県・三重県・長野県・岐阜県・静岡県など全国各地・遠方からも様々な見え方のご相談などでご来店頂けております。



 

メガネの尾沢(尾沢視覚研究センター)

 

住所:愛知県田原市田原町新町48-2 

Tel : 0531 - 22 - 0358

 営業時間:9:00~ 19:00

定休日:火曜日/第4日曜日

駐車場有り:店舗隣り5台駐車可能です。


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