スマホの使い過ぎ!寄り眼(輻輳)過剰による急性内斜位・斜視!予防方法を教えます
- Tomohiro Ozawa
- 3 日前
- 読了時間: 11分
更新日:12 時間前
以前は言われなかったのに、最近、周りの方や家族から「寄り眼になっているよ?」「片目が寄ってない?」など指摘を受ける方はいませんでしょうか?
もしかして、それ「急性内斜位・斜視」かもしれません。
特に下記のような症状がある場合は可能性が高いので一度眼科さんなどの医療機関への受診をお勧めいたします。(*特に急な内斜視などに関しては眼病が隠れている・脳の異常なども考えられるので医療機関への受診を必ず行ってください。)
急性内斜位・斜視がある方の見え方の症状
①モノが2つに見える
②遠くが見えづらい
③歩いている時にふらふら・ふわふわして見える
④疲れ眼などに悩まされている
最初はたまに起こる程度でも、少しづつ起きる頻度が増えてきて、常態化してしまうとこともあります。眼病や脳の異常が無いケースでの「急性内斜視」の場合は、主に見る環境がなどが変わってしまったことで眼への負担が増加して起きているケースが殆どです。
特に①モノが2つに見える状態(複視)が常に起きてしまっているケースでは日常生活にも大きな支障が出ますので注意が必用です。
寄り眼過剰(輻輳過剰)が原因の急性内斜視は、初期の段階で適切な対応をしていけば重症化を防ぐことが可能です。
ではどのような対応をしていけばよいのか?を、これから紹介していきたいと思います。
その前に簡単に「2つの眼の仕組み」について説明を致します。
人は2つの目を使うことで奥行きや立体感を感覚として捉えており、あらゆる距離にピントが合い、そしてあらゆる距離に両眼の視線が合っている事が理想です。
それは近く物を見るためにも大事なことです。ピント合わせと眼球運動が連動して調和をしていないとモノをしっかりとらえて見ることも出来ず、立体感や奥行きの感覚も弱くなり距離を測り損ねるなど日常生活にも支障が生じる場合があります。
そのために人の目にはとても便利な機能がついています。
ピント調節が起きると寄り眼運動も起こる(調節性輻輳)仕組み
「ピント合わせ(調節)」を行うと「寄り目(輻輳)」と「縮瞳(瞳孔が小さくなる)」が起きます。(逆に寄り目自体もピント合わせを誘発する要因にもなります)
これは神経的に繋がっていて連動する誰もが持っている眼の仕組みの1つです。
このバランスにも個々に特徴があって、ピント合わせに対して寄り目が足りない人や、逆に寄り目が起きすぎてしまう人などいます。
しかし、そのズレを補う事が負担なくできているのならば問題がないのですが、人によっては大きな負担になったり、ズレが補えなくなり見え方の不調につながっている方々もいます。
そんな風に自動的に起きる寄り目が起きすぎてしまい、上手く両眼を外側に開くことが出来なくなり「物がダブって見える感じ」「文字がボケてしまう感じ」「近くを長時間見続けられない」「疲れる」といった症状に繋がっている事があります。
これを寄り眼過剰(輻輳過剰)といいます。
病気を伴わない「急性内斜視」が起きるケースの多くは、「寄り眼過剰(輻輳過剰)」が原因になっていることが多くあります。
内斜視の原因が「輻輳過剰」として疑われるケースでは、生活環境を見直すと共に、メガネ度数でピント合わせの負担を減らしてあげて同時に起きる寄り目を減らしバランスの良い状態に整える事で改善するケースが多々あります。
先ずは生活環境(見る環境)の見直しをする
寄り眼過剰を伴う急性内斜視などで多くの方で生活環境が変わったこと特に「以前に比べても近くを見る時間が増えた」ことをおっしゃられます。
例えば、仕事でデスクワークが主体になり近くを見る時間が増えた、細かな手作業などでモノを作る仕事をしているなどのケースを多く聞きます。
また、どうしても休憩中もスマホなどを見てしまうなど・・・ほとんど一日近くばかり見続けてしまう・・・そんなケースがとても多いです。
デスクワーク合間に1時間の作業を行ったら1~2分少し遠くを眺めるなどする、休憩中や家に帰ってからもスマホやタブレットを極力使わないなど、先ずは生活環境(見る環境)を見直して改善することが大切です。
それでも仕事柄どうしても近くを見る作業が多くて避けられない・・・という場合は適切な度数に合わせたメガネを使う事で近くを見る際の眼の負担を軽減するようにしましょう。
「寄り眼過剰(輻輳過剰)」にはピント調節の負担を軽減するメガネ
「寄り眼過剰(輻輳過剰)」が疑われるケースでは、「プラス度数を付加してピント調節機能の働きを助けて眼の負担を軽減すること」が先ずは優先事項になります。
「寄り眼過剰(輻輳過剰)」の原因はピント調節機能に対して過剰に寄り眼が起きてしまうことなのでメガネについては下記のような対応・注意をします。
・近視の方は、ピント調節機能を刺激につながる近視度数はなるべく弱めの度数に設定する
・普段遠くの視力が良い方は遠視度数をしっかりと補正するメガネを使いピント調節機能に必要以上の刺激にならないようにする
・デスクワーク等の近業作業が多い方はピント調節機能・眼球動きの負荷を減らすように度数合わせした作業専用のメガネを使っていただく
僅かなピント合わせの量の変化で、視線ズレが大きく変化する特徴があるので、特にピント調節機能を刺激する近視度数を加えるような際には慎重に行わなければいけません。
(どうしても遠方視力の関係で近視度数を上げざる負えない場合は、調節サポートレンズや遠近両用レンズなどを使って調節機能をアシストする機能を持つレンズをお勧めします)
また普段は遠くが良く見える方は、潜在的に遠視度数が隠れている場合があり、こちらも特に近くを見る際に過剰にピント調節機能を使う傾向にありますので遠視度数をしっかりと調整してあげないといけません。
また、近視・遠視のどちらの方にも、デスクワークのような近くを見る時間が長い方には専用のメガネ度数で同じくピント調節機能の負担減をするようにしましょう。
こういったケースでは「両眼視機能検査」を行う事で御自身の眼位(斜視・斜位)の状態や眼球運動の余力やピント調節の働きなどを調べることで適切な度数が測定することが可能です。眼位(斜視・斜位)に関してはドイツ式両眼視機能検査、ピント調節機能・眼球運動の働きに関しては米国式両眼視機能検査で分析するという2つの手法を行う事が大切です。
さて、次は輻輳過剰の方がご来店される中で、逆に使用用途に合っていないメガネ度数のせいでより内斜視の問題が悪化してしまったケースについて書きたいと思います。
「寄り眼過剰(輻輳過剰)」に近視過矯正メガネは最悪な組み合わせなので注意が必用です。
「寄り眼過剰(輻輳過剰)」の方で多いのが「視力が低下したので遠くの良く見えるメガネ(近視度数のメガネ)を作ったら余計に寄り眼が酷くなり見え方の調子が悪くなった」ということを訴えられるケースです。
「遠方視力が低下したので近視メガネを作る」「遠方視力が低下したので近視度数を強くするメガネを作る」というのは一般的に行われている行為ですが・・・
しかし「近視度数はピント調節機能を刺激する度数」でもあります。
「寄り眼過剰(輻輳過剰)」の方は、日常的に長時間のデスクワークや近業作業などで「ピント調節機能や酷使されている」場合だとピント調節機能の力を上手く抜けない状態になっていることがあります。
この状態に気づかずに、ただ単に度数進行による視力低下だと思って測定すると近視度数が強く測定されてしまい近視の過矯正メガネを使われいる方も多くいらっしゃいます。
近視の過矯正メガネを使うと余計に寄り眼が過剰に起きてしまい両眼で物を見ることに負担が掛り、眼が疲れる、ダブつくような見え方をするなどの不調を訴えられることが多くなります。無理に使用していくと内斜位から内斜視へと変化する可能性もあります。
寄り眼過剰(輻輳過剰)でのベースアウトプリズム度数は慎重に‼
寄り眼過剰(輻輳過剰)の方を斜位測定をすると「内斜位」と測定されることが多いのでベースアウトプリズム補正をされたメガネを使われているケースを見受けられることがあります。
しかし、「寄り眼過剰(輻輳過剰)」において、常にモノが2つに見えてしまう複視が起きていないのであればベースアウトプリズム度数を加えない方が良いです。理由としてはベースアウトプリズム度数が両眼を開く眼球運動とピント調節機能の動きを正常に戻す働きを阻害してしまい見え方の問題をより悪化させたり・複雑化させる可能性があるからです。
ベースアウトプリズムの作用は、視る対象に対して両眼の視線が開ききらない状態を補なう度数です。開ききらない位置までプリズム度数で像を動かしているだけなので実際には眼は「寄り眼」の状態のままになっています。
先ほども「ピント合わせ(調節)を行うと「寄り目(輻輳)」が起きます」と述べましたが、その逆の「寄り眼をしているとピント調節機能も自動で働き続ける」ことでもあります。
特に長時間の近業作業などでピント調節機能に過度に負担が掛かっていることで一時的に寄り眼が強く測定されてしまっている場合では「過度に力が入って抜けなくなってしまっているので、ピント調節を緩めることが必要」なのに、ベースアウトプリズムを加えてしまうと逆に寄り眼を固定してしまうことになり、ピント調節機能が緩まずに本来の機能を取り戻すのを邪魔してしまうことがあります。
複視が起きてしまい日常的に2つに見えてしまい生活に支障が出ている場合では使わざる負えないのですが、そうでない場合以外は基本使用しない、もしくは慎重に決めた方が良いです。
特に現在ベースアウトプリズムメガネを掛けていて「余計に疲れる・気持ち悪い」という自覚がある場合では使用をやめてください。
「寄り眼過剰(輻輳過剰)」が疑われるケースでは、「プラス度数を付加してピント調節機能の働きを助けて負担を軽減すること」が先ずは優先事項になります。
急性内斜視では、早期に対応をしていけば元に戻る確率は高くなります。モノが2つに見える複視が常態化してしまっていると中々元に戻していくのが難しくなっていきます。
仮に、この様な症状が無くても現代の眼の環境から考えると誰しもが起きる可能性があります。また、こういった方ガニは眼の機能にも特徴があります。
両眼視機能検査を行って自らの眼の状態の特徴や、事前に眼の負担を減らす度数合わせをしたメガネで見え方を守っていくことも大切な時代になっています。
この情報がどなたか見え方で困られている方のお役に立てればと思います。
また、当店はこういった事例に対応する度数測定設備や測定方法・知識・経験・実績にもございます。見え方のお悩みを抱えている方がいらっしゃいましたらお気軽に御相談ください。
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当店では、最新の測定解析装置を使い、通常の測定では分からない見づらさの原因なども探り、尚且つ、ドイツ式・米国式と両方の「両眼視機能検査」で見る機能を詳細に測定をしていきます。何処に行っても原因が分からない見え方でお困りの方は是非ご相談いただければと思います。またより正確なメガネをお作りしたいとご希望の方もご相談ください。
このような情報が、少しでも皆様のお力添えになれば幸いです。
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