「度数が弱いメガネをかけると目が悪くなるのか?」
- Tomohiro Ozawa
- 6 日前
- 読了時間: 7分
更新日:4 時間前
度数が弱いメガネは目に悪いのか?視力低下を防ぐ方法・メガネの使い方・選び方をメガネの専門家が解説します。
「目が悪くならないうちにメガネをかけたほうがいいのか?」
「度数が弱いメガネなら、むしろかけないほうがいい?」
「目が悪くなってからメガネをかけるべきか?早いうちにメガネをかけたほうがいいのか?」
このような疑問はありませんでしょうか?
今回は、「度数が弱いメガネをかけると目が悪くなるのか?」をテーマに目が悪くなる仕組みを解説していきます。
また度数が弱いメガネでも目が悪くならない方法や、メガネの選び方をご紹介します。
この記事を読めば、「メガネ」という道具に対する見方・考え方が変わるはずです。
自分やお子さんの眼を守るための知恵を身に着けるつもりで、ぜひ最後までお付き合いください。
しっかりと測定して目的に合った度数であれば「度数が弱いメガネ」をかけても目が悪くなることはありません。
・度数が弱いメガネを使っても眼が悪くなる(視力低下)ことはありません。目的に合っていないメガネ度数が視力低下を起こします。
先ず結論から述べると、度数が弱いメガネをかけたからといって、目が悪くなるわけではありません。正確に言うと「正しく度数を測定した上でその方の生活スタイル・見る環境に合わせて度数を弱めていれば眼が悪くなるリスクは低い」です。
当店でも、裸眼の視力を守るために、あえて弱い度数のメガネをご提案することもあります。ただし、ここで注意が気を付けて頂きたいのは「何故度数を弱くしているのか?とした目的・理由・用途がハッキリしていないメガネは注意が必用です」
「ただ単に度数が弱い方が楽だと言われているから中途半端1~2段階に弱めている」と言うケースでは逆効果になるケースがあります。
しっかりと屈折度数(近視・遠視・乱視)を測定し補正し、更に両眼視機能(ピント調節機能・斜位・眼球運動など)を考慮し補正された上で用途に合わせて度数の強弱が調整されていれば逆に目が悪くなるリスクを抑えることも出来ます。
・目が悪くなる原因は「度数が弱いメガネ」が原因ではなく用途に合わない度数で「近い距離を見すぎている」ことです
そもそも、なぜ人は目が悪くなるのでしょうか?理由はいたってシンプルです。
目が悪くなるのは、近い距離を見続けた結果、目の負担が増大して疲れてしまうからなのです。では、何故近い距離を見ると目が疲れてしまうのでしょうか?私たちの目は、近くを見るときにピントを合わせるために「目の筋肉が収縮」します。
近くを見ている間、目の筋肉はずっと緊張している状態になります。つまり近くを長時間見続けていると、目がヘトヘトに疲れてしまうのです。このように目を酷使していくと何とか負担を減らそうと目は形状を変化させて度数が進行していきます。
基本的に、「遠くが良く見える状態(視力1.0以上)」で1m以内の距離を長時間見る方に1~2段階くらい弱めた度数では、それほど大きな効果はありません。
また、遠方視力1.0以上の良く見える状態で近い距離を見続けることも視力低下・度数進行を引き起こす可能性が高くなります。
用途に合わせて度数設定したメガネの使い分けが必要です。
一般的にメガネは「遠くがよく見える」前提で度数を設定ていきます。わかりやすい数値でいえば「視力1.0」以上を基準に考えて測定します。皆さんも遠くの視力が良い方ほど「眼が良い」という認識を持たれていると思います。
しかし注意が必要です。先述したように、私たちの目は近くを見るときに最も目の負担がかかります。パソコン、スマホ、テレビ、ゲーム、読本……を1.0以上の視力が出る状態で、これらの近くのモノを見続けると負担が大きくなり目が疲れて筋肉が凝ってしまうのです。
あなたがいま購入しようとしているメガネ、あるいはこれから作製しようとしているメガネも、おそらく「遠くがよく見える」前提で度数を設定するはずです。
そのメガネで近くの距離(2.5メートル以内)を見続けると、多少度数が弱くても、知らず知らずのうちに目が疲れていき、やがて目が悪くなってしまうリスクが高くなります。
メガネを作る際にはしっかりと使用用途などを相談してお作りして下さい。
目が悪くならないメガネの選び方
これまでの解説を踏まえた上で、目が悪くならないメガネを選ぶコツを紹介したいと思います。基本的には用途別で複数持たれることをお勧めいたします。
見たい距離に合わせた度数のメガネを複数持つ(基本2本で良いです)
「とりあえず視力が1.0以上よく見えるようになればいい」という考えでメガネを選ばないでください。どの距離を見るためのメガネなのか?ということを意識してメガネづくりを行い用途に合わせて複数持つようにしましょう。基本は「日常用の遠くが見えるメガネ」と「室内や読書・デスクワークなどの近くが楽に見えるメガネ」の2本で良いと思います。
(どんなシーンで使うのか?を伝える際の参考例)
外出時にかけるのか?
車の運転のときにかけるのか?
勉強のときにかけるのか?
家用メガネとして使うのか?
デスクワークに使うのか?
例えば、手元の距離を長い時間見る方や、デスクトップパソコンを使用して一日仕事をされるような方であれば「正視」に矯正した状態から最低でも+1.00D(4段階ほど)弱めるくらいは行った方が眼のピント調節筋の負担を軽減することが出来ます。(注:年齢や使うシーンによって変わってきます)
また、度数を単に弱めるだけでなく「両眼視機能」も同時に測定をして両眼を動かす眼球運動筋の働きも確認してください。度数を弱めてピント調節筋の負担を減らすことで逆に眼球運動筋に負担が掛かるというケースがあります。
必ず「ピント調節筋+眼球運動筋」の2つセットで詳細に測定することが必要になります。
(まとめ)
今回、お伝えしたかったことは以下です。
①メガネ度数が弱くて眼が悪くなるわけではなく用途に合っていないメガネが良くない
②しっかりと用途に合わせて度数を弱めたメガネは度数進行のリスクが低下する
当店では、最新の測定解析装置を使い、通常の測定では分からない見づらさの原因なども探り、尚且つ、ドイツ式・米国式と両方の「両眼視機能検査」で見る機能を詳細に測定をしていきます。何処に行っても原因が分からない見え方でお困りの方は是非ご相談いただければと思います。またより正確なメガネをお作りしたいとご希望の方もご相談ください。
このような情報が、少しでも皆様のお力添えになれば幸いです。
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