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サイズレンズに関する度数合わせの考え方

19 時間前
読了時間: 8分

米国式・ドイツ式両眼視機能検査を行い、見え方に徹底的にこだわる愛知県田原市のメガネ専門店「メガネの尾沢」です。


黄斑前膜や網膜剥離の術後に生じやすい「不等像(左右の眼でモノの大きさが違って見える状態)」。


当店では、この不等像を補正するためのサイズレンズ(アニサレンズ)に関して、日々多くのお問い合わせをいただいております。


その中で、「サイズレンズを使用すれば見え方は改善しますか?」というご質問をよくいただくのですが、実のところ「サイズレンズさえ使えば万事解決する」というほど単純なものではありません。


そもそも、なぜ不等像が起きると、これほどまでに見え方の不調につながるのでしょうか?


それは、これまでは無意識に問題なくできていた「左右の眼からの情報を脳内で一致させる」という処理が、不等像をきっかけに困難になってしまうからです。


脳が無理をして視界を一つにまとめようとすることで、空間把握や立体感、距離感が分かりづらくなったり、慢性的な疲れの原因になっていきます。


重要なのは脳内で左右の眼の情報を一致させるということ

実は、一般的なメガネの度数設定は、極端に言えば「眼の中心にいかにキレイに像を結ばせ、視力(1.0など)を出すか?」ということのみしか考えられていません。


 片眼ずつ中心の視力を測り、それを単純に足し合わせるだけで、左右の視線合わせや、ピント調節機能、周辺視野の見え方や、両眼で空間をどう把握しているかについては、ほとんど考慮されていないのが現状です。


メガネ度数における、いかに鮮明に見えるかという「視力」も大切ですが、それ以上に「左右の眼からの情報を、いかに脳内で一致させやすくするのか?」という考え方が重要になります。


特に不等像を伴うようなメガネを作る際には、この考え方がより重要になります。


像の大きさを補正するサイズレンズ(アニサレンズ)を使用したからといっても、左右の大きさを完全に一致できるレベルまで調整することは難しく、あくまで脳内で一致できるレベルくらいまでに整える程度が限界になります。


故に本来であれば問題無く脳内で補正できるレベルであっても、どうしても情報処理できる余力範囲が狭くなっていることから、日常の小さな要因も見え方の不調につながりやすくなります。


そこで重要になってくるのが、以下の2点です。


1:屈折度数(近視・遠視・乱視)の最適化

2:両眼視機能(斜位など)の最適化


これらをより細かく整えることも、見え方の負担を緩和していく上で非常に重要です。


1つひとつを丁寧に測定していくことで、どの部分でどれくらいの要因が脳内での情報一致を邪魔しているのか、その根本原因を紐解いていく必要があります。



中心部分の見え方だけが「見え方の全て」でもない?

サイズレンズの作製を通して、眼と脳の連携について深く追求していくと「中心部分の見え方だけが、見え方の全てではない」という事実に突き当たります。


人間の眼は、網膜の隅々まで均等に鮮明な視力を得られるわけではありません。視力1.0以上のくっきりとした視覚を得られるのは、網膜全体のほんの1%にも満たない「中心窩(ちゅうしんか)」と呼ばれる極小の領域のみであり、それ以外の周辺部分は視力的な解像度が低く設計されています。


網膜剥離や黄斑前膜といった眼疾患によって視力低下が引き起こされるのは、この重要な中心窩に損傷が生じるためです。中心窩の機能が低下すると見え方の鮮明さが失われ、視力は思うように上がりません。また、一度損傷した網膜の機能をメガネの度数で元に戻すことは不可能です。


片眼の視力が低下している場合、両眼視機能の補正は無意味なのか?

ここから先は、私自身の日々の経験に基づく推論も含まれますので、一つの見解としてお読みいただければ幸いです。


一般的に、「片眼の視力が大きく低下している場合、両眼視機能(斜位など)を補正しても意味がない・修正できない」と言われるケースが少なくありません。しかし、実際の現場では必ずしもそうではない場合があります。


たとえ中心視野での精密な「融像(左右の眼の映像を一つにまとめる働き)」が難しくなっていたとしても、周辺視野のズレを整えることで、周辺視野での融像が促されるケースが非常に多くあります。


その結果、「空間把握や距離感がつかみにくい」といった現象が改善され、両眼での見え方が格段に楽になると言われることがあります。


中心視野と周辺視野の「役割分担」の違い

この現象は、中心視野と周辺視野がそれぞれ異なる役割を担っていることに起因すると考えられます。


  • 中心視野: 対象物の詳細を精密に分析する「意識的な視覚」。色や形、文字などを鮮明に判断するために不可欠です。

  • 周辺視野: 針の穴を通すような細かな距離判定はできませんが、左右の眼の情報を大まかに一致させる「融像」の土台としての役割や、空間全体の広がり、動くモノの距離感を無意識に感知する役割を担っています。


私たちが歩行している時や運転中、すれ違う車との距離感や自分の移動速度を正確に把握できるのは、この「周辺立体視」による大まかな空間認識の働きが大きいと言われています。周辺視野の質が低下したりズレが放置されたりすると、空間全体の立体感が平坦に感じられ、距離感の誤認に繋がります。


周辺視野の位置ずれ補正という考え方

左右の眼の視線を合わせる「融像」は、本来、中心視野と周辺視野が互いに協力し合うことで成り立っています。 疾患などによって中心視野が低下すると、眼位を合わせるための強力な手がかりが減少し、連動して周辺視野のズレ(斜位)も自力で補正できなくなります。これが、立体感や距離感の喪失をさらに増幅させている原因ではないかと推測しています。


したがって、周辺視野の斜位補正を行うことで周辺立体視がサポートされ、結果として空間把握・立体感・距離感が改善されるのだと考えられます。


もちろん、視力そのものが向上するわけではないため、精密な中心立体視が復活したり、大型自動車免許の深視力検査を完全にクリアできるレベルまで改善したりするわけではありません。


あくまで「日常生活の中での空間の捉えやすさ」や「見え方の疲労感」が楽になるというレベルではあります。しかし、中心部分の視力が低下しているからといって、周辺視野が持つ空間把握の可能性による見え方の軽減まで諦める必要はないと考えています。


以前ほどの見え方には戻るのは難しいかもしれませんが、今の見え方の辛さが少しでも緩和できる方法はある可能性もありますので、もし不等像による見え方で困られていらっしゃれば御相談を頂ければと思います。


メガネの尾沢では、ドイツ式・米国式両眼視機検査・超高性能オートレフラクトメーター・全国でも数台しかない特別な視力表・度数測定室の環境整備と徹底的にこだわってメガネ度数を測定していきます。


また、地元・田原市や豊橋市・豊川市などの東三河エリアや愛知県だけでなく福岡県・岡山県・広島県・福井県・和歌山県・三重県・静岡県・岐阜県・茨木県・神奈川県・東京都など全国各地・遠方からも様々な見え方のご相談などでご来店頂いている実績がございます。


夜間の見づらさだけでなく、眼の手術後の不等像による見え方の悩み、モノが2つに見える悩み、日常でのちょっとした見え方のお悩みまで、何処にいっても解決策が見つけられなかった様々な問題に取り組んでいるメガネ店です。


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