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網膜剥離術後メガネ・黄斑前膜術後メガネ「サイズレンズ・アニサレンズ」に関して知って欲しいこと 何故「不等像」で見え方の不調につながるのか?

執筆者の写真: Tomohiro OzawaTomohiro Ozawa

更新日:4 日前

網膜剥離術後メガネ・黄斑前膜術後メガネ「サイズレンズ・アニサレンズ」に関して,

何故「不等像」で見え方の不調につながるのか? について今回は記載していきたいと思います。


その前に最初に少し不等像についてご説明します。


黄斑上膜・前膜症や網膜剥離術後に左右のモノの大きさが変わって見えてしまうことを「不等像」と言います。(大視症・小視症などとも言います)


人間の眼は両眼の情報が近似していないと脳内で眼の情報を一つにすることが出来ず、特に左右の見え方の大きさに5%以上の差が生じていると両眼で見ることに支障・困難をきたしてきます。


両眼視に支障が起きると様々な見え方の不調や体調の不調が現れてきます。

モノがダブって見えるや、眼がとても疲れる、首や肩こりが酷くなるなど・・・の症状で悩まされたりします。


そんな不等像に対して、左右の見え方の大きさを近づけて緩和する特別なレンズがあります。それを「サイズレンズ・アニサレンズ」と言います。


 

「不等像」が何故見え方の不調につながってしまうのか?

 

「不等像」が起きると何故見え方の不調につながるのか?先ず人間に眼が2つある理由から説明をしていきます。


そもそも人間の眼が2つある理由なのですが、人は両眼で見ることで、物体までの距離や奥行きを正確に把握できるようになっています。これは「両眼視差」と呼ばれる、左右の眼が少し異なる角度から対象を見ているため、それぞれの網膜に映る像にわずかな違いが生じます。脳はこの差を利用して、立体的な視覚を作り出して、距離感や空間の把握などを正確に行えるようになっています。


両眼があることで人が生きていくく中で大切な「高度な見え方」が行えているわけです。


しかし「左右の眼からの視覚情報を脳内で一致させて処理するために必要な条件」というのもあります。それが下記の2つです。(あくまで簡単に説明すると)


1:両眼の視線が一致しておりズレがなく正しく見たいものに眼を向けることが出来ていること(ピント調節等も)


2:左右の眼の網膜像に写っている映像(色・形・大きさ等)が限りなく同じであること


この2つの条件が許容範囲を超えてしまい崩れると、実は脳内で左右の眼の情報を1つにまとめることが出来ない・負担が大きくなる」ために見え方の不調につながっていきます。


「不等像」のある方が見え方の不調を抱えやすくなるのは、左右の眼に写っている映像の大きさが許容範囲を超えてしまい、上記の左右の眼の情報1つにまとめて見るための条件が崩れてしまい「左右の眼の視覚情報を脳内で1つのまとめることに負担が掛かってしまう・上手に行えなくなる」ことで起きています。


サイズレンズ(アニサレンズ)は、左右のモノの大きさを近づけることで許容範囲内におさめられるようにすることで「左右の視覚情報を脳内で一致させやすくするためのレンズ」となります。


 

左右の眼の大きさを揃えるだけでは不十分なケースもある

 

仮にモノの大きさに差がある「不等像」をサイズレンズで揃えるだけで見え方の不調が一概に解決されるわけでもありません。


不等像以外にも屈折補正(近視・遠視・乱視など)・両眼視機能(斜位・ピント調節機能など)ということも「左右の眼からの視覚情報を脳内で一致させて処理するために必要な条件」だからです。


(下記の順番で見え方を必ず確認する)

①左右の眼の屈折補正(近視・遠視・乱視など)


②両眼視機能(斜位・ピント調節機能)の補正


③不等像の補正(サイズレンズ・アニサレンズの適応有無)


この3つは密接に関係してるので、必ず全てを確認しておかないといけません。


不等像があっても①屈折補正と②両眼視機能の補正だけで見え方の不調が改善・緩和するケースもあるので、その際には無理にサイズレンズを使用する必要もありませんし、


逆に「不等像」を修正しても①屈折補正と②両眼視機能が見え方の問題が残っていれば見え方の不調は残るケースもあります。(不等像の無い方でも①と②の原因で見え方の不調を訴える方はたくさんおられます)


原因は1つではなく上記の問題が複数絡み合っているというのが殆どなので、必ず全ての角度からの見え方に関する測定が必要になりますので御理解をお願いいたします。


網膜剥離術後メガネ・黄斑前膜術後メガネ「サイズレンズ・アニサレンズ」に関して知って欲しいこと 何故「不等像」で見え方の不調につながるのか?
網膜剥離術後メガネ 実作例

網膜剥離術後メガネ・黄斑前膜術後メガネ「サイズレンズ・アニサレンズ」に関して知って欲しいこと 何故「不等像」で見え方の不調につながるのか?
黄斑前膜・黄斑上膜術後メガネ 実作例

網膜剥離術後メガネ・黄斑前膜術後メガネ「サイズレンズ・アニサレンズ」に関して知って欲しいこと 何故「不等像」で見え方の不調につながるのか?
左右の網膜像の大きさ「不等像」の差を確認する視力表

網膜剥離術後・黄斑前膜術後などで「不等像視」の見え方で悩まされていらっしゃる方の多くが、執刀眼科医様や医療従事者の方に聞いても「網膜像を大きくするようなメガネは無いので慣れるしかありません」というようにお伝えされていらっしゃるケースが多くあり、まだまだ周知されていない現実があります。


実際に、不等像視で悩まれて当店にいらっしゃるお客様の多くが「見え方の不調による苦痛」や「見え方の不調を訴えても対応をしてもらえないこと・理解してもらえないこと」への大きな不安や不満を抱えておいでになられています。「不等像」の見え方でお悩みでいらっしゃる方の全てに対応できるわけでもありませんし、限界もありますが、少しでも不安やお悩みを解消できるお手伝い・お力添えが出来ればと私たちは願っており情報を発信しております。


この様な見え方で困られている多くの方に少しでも情報を届けたいと思っております。今回の記事の内容に少しでもご理解いただけましたらシェア等を頂けますと幸いでございます。ご協力をよろしくお願い致します。






当店では、最新の測定解析装置を使い、通常の測定では分からない見づらさの原因なども探り、尚且つ、ドイツ式・米国式と両方の「両眼視機能検査」で見る機能を詳細に測定をしていきます。何処に行っても原因が分からない見え方でお困りの方は是非ご相談いただければと思います。またより正確なメガネをお作りしたいとご希望の方もご相談ください。


このような情報が、少しでも皆様のお力添えになれば幸いです。


〜ご来店予約について〜

【電話予約】 営業日の 10:00〜18:00 の時間でお受けしております。 検眼中などは電話に出られないこともございますのでご了承下さいませ。 ご来店希望日の当日または前日にご連絡いただく場合は必ず【電話予約】でお願いいたします。

メガネの尾沢Tel : 0531 - 22 - 0358


「夜間の見え方を完全再現する特別測定」をご希望の方へ

夜間の見づらさに困られていらっしゃる方で、完全暗室でより正確に測定をご希望の方は時間外営業時間の「19:00~21:00」の時間帯での特別測定も承ります。お日にちでご希望に添えないことなどありますので必ず事前の予約をお願い致します。

また時間外測定料金として眼鏡作製時でも¥3300-を別途頂きますのでご理解お願い申し上げます。

 

【メール予約】 メールでのご予約は当ホームページ内にある「お問い合わせ」フォームからお受けしております。必要事項を入力していただいて送信してください。 送っていただいたメールの確認ができましたら返信させていただきます。 眼鏡ご購入のご相談の際に視力検査をご希望される場合は明記していただけると幸いです。


 

 

メガネの尾沢(尾沢視覚研究センター)

 

住所:愛知県田原市田原町新町48-2 

Tel : 0531 - 22 - 0358

 営業時間:9:00~ 19:00

定休日:火曜日/第4日曜日




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