本年度3人目の「2つに見える」を訴える方が来られました・・・そして、いつもと同じように何処に行ってもよく分からないのたらい回し状態(涙)
強度の遠視に、後天的な内斜視・上下斜視という方でした。
今回、本当はプリズムベースアウトは入れたくないのですが複視の解消には止む無しということで最低限の度数で対応させて頂きました・・・
脳の異常や体の異常の無い、後天的な内斜系は強度数の遠視の未矯正と他の人に比べても視力に強いこだわりを持つ人が多いと感じられます。
こういった方の測定をしていているとある特徴があります。
こちらが「見え方はどうですか?」聞くと・・・
「どこを見たらよいですか?」と必ず訴えられます。
何気ない一言ですが、この方は「いつも何か一点を目印のようにして見ている」傾向にあるので全体の見え方で判断が出来ない一点集中型な傾向にあることが推測されます。
一点集中型の方は中心視の見え方にこだわり過ぎるあまりに視線のブレを抑えようと必要以上に眼筋が力みがちにあります。そこに遠視度数が隠れている場合は更に増長されます。
それが長年積み重なって眼筋硬直状態を招き視線の移動が上手く定まらなくなり複視が出ている方が多いと考えます。ですのでやたらとベースアウトプリズムに頼って補正をしてしまうと逆に原因を固定化させてしまい最終的に悪化させてしまうケースが多いです。
一番の対策は眼筋の負担を減らすように特に遠視度数を強めに設定をして長期的に眼筋緊張状態を和らげて改善する方法をとっていくのが最善と考えています。また近く用のメガネもしっかりと使い分けることも必要になります。
ただ一気にやり過ぎると遠方の見え方に不満が出てしまうので、長い目で見て少しづつ度数を変えていき改善をしていく方法と取らざるおえない、またご本人にも御理解と根気が必要なケースが多くなります。
長い年月がかかり狂ってしまった視機能は、それなりの期間を経なければ改善は難しいのも事実です。今回に関しては、すぐに改善する「魔法のメガネ」はないと言えます。
ただ今回のメガネで複視が改善されご本人さまは喜ばれていましたが、根本的な原因改善には至っていないので、無理を続けるような見方をすればまた同じようなに複視が再発して、その都度強いプリズムを求めるという負の連鎖に陥るパターンに嵌まってしまいます。
またこういった方は、肩こり・腰痛・めまいといった慢性的な体の不調症状もお持ちになっていることも多いです。
メガネの尾沢(尾沢視覚研究センター)
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