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メガネの尾沢(尾沢視覚研究センター)

スマホと本を読んでいる時の調節力の差から現代人の眼の負担の大きさを考える


数日前にTVのニュース番組で、高価格帯の疲れ眼の目薬が売れているとの事でした。疲れ眼を訴えている人がそれだけ多いということだと思います。

人間の眼はモノが自分の方に近寄ってくれば近寄ってくるほど、眼の中のピント調節筋に力を込めて眼への負荷が高まっていく仕組みになっています。

スマホ、タブレット、パソコン、読書など近くを多く見ることが増えたことが最近の疲れ眼人口増加の原因とも言えます。

また最近では誰もが持っているスマホはかなり眼の負担をかけるツールです。

近くを見る時に眼はピント調節機能を働かせているのですが、スマホを見ている時の眼の調節力はどれくらいの負荷が眼にかかるのか?ディオプトリー(以下”D”)という単位で、一昔前の疲れ眼の原因と言われていた本を読んでいる時の距離と比較して現してみましょう。

①本を読んでいる時の距離は平均約30~40cm 必要な調節力2.50~3.00D

②スマホを見ている時の距離は平均約25~20cm 必要な調節力4.00~5.00D

単純に比較してもスマホを見ている時は、読書などをしている時よりも約1.5~2倍近い調節力を必要とします。

また視力が1.5や2.0と遠くが良く見え過ぎる状態だと大体が過矯正状態となっているので、遠くが良く見える人ほどこれに更に大きな調節力の量を上乗せされます。

これにプラスして寄り眼(輻輳力)の力も必要になってくるので更に負担は増加していきます。

そりゃ眼が疲れるわけです(^_^;)

ピント調節は無意識に働く眼の筋肉ですので、なかなか自覚出来ないのですが、具体的な数字で表してみるとスマホを見ている時の眼への負荷量がいかに大きいかが分かると思います。

仮に調節力をサポートするとして1.00Dくらい負荷をやわらげる度数の設定をしても、読書をしている時の調節力の量とさほど変わらないので(実際には1.00Dでも負荷を減らせば大きく疲労度は違う)従来の常識で考えると負荷軽減量としては少し足らないというのが現状ではないか?とも考えます。

今回は、調節力という1つの要素から述べましたが実際にはもっと複雑です(^_^;)

いかに現代が眼にとって疲れやすい環境なのか?ということを知って欲しいということと、遠くのハッキリとした視力を求めすぎることの危険性を知って欲しいということをお伝えさせて頂きたいのです。

眼への環境も大きく変化していると言えますので、従来の「遠くが良く見えるほど良い」という考え方も変えていかなければ疲れ眼難民はもっと増加していくと思います。

メガネの尾沢(尾沢視覚研究センター)

住所:愛知県田原市田原町新町48-2 Tel : 0531 - 22 - 0358 営業時間:9:00~ 19:00 火曜日定休

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