日常用のメガネはどれくらいの視力が良いのでしょうか?
基本的には完全矯正値(近視・遠視。乱視をしっかり合わせ正視の状態)にあわせるというのがセオリーではあるのですが、個人的には「それは少し違うのではないか?」というのが私の意見です。
誤解をして欲しくないのは、完全矯正値がダメと言うわけではありません。完全矯正値を導き出した上で、お一人お一人の生活の中からどのような度数で設定するか?が大切になります。
現代の視る環境を考慮すれば、日常で過ごす目安は両眼で視力1.0をリミット(もう少し弱めても悪くないでしょう)に考えてそれ以上は強くしない方が日常生活、とくに室内では過ごしやすいと思いますし、眼への負担も少ないでしょう。
中途半端な弱い度数は近視の進行につながったり、視機能を低下させると言われていますが、両眼視機能をしっかりと考慮して対策をしてあげればそのようなことはほぼ無いと言えます。
私は両眼視機能を考慮した+1.00~+1.50程度弱めた度数をメガネを掛けて過ごすことが多いですが近視の進行は止まっています。なまじ少し近視度数は弱くなったくらいです。
ただ両眼視機能を無視した意味のない中途半端な弱い度数は近視の進行を高める危険性があります。
逆に強すぎる度数・見え過ぎる度数の方は論外です。
眼への負担が大きく視機能を狂わせたり、疲れ目や不調につながります。
また車の運転やスポーツなどは、より視力が見えているほうが良いと思われがちですが、見え過ぎていることが逆に反応速度が低下させたり、タイミングのズレを生じさせたり、体の硬直を引き起こしたりとスポーツパフォーマンスが低下してしまうケースがあります。
先日も強すぎる度数をかけていたがために視る機能が微妙に狂わされていて、卓球などでワンテンポ早くボールを叩いてしまう、ゴルフなどではボールの頭を叩いてしまう、全体的にすべての行動でワンテンポ早く動いてしまう、見落としなどの交通違反をちょこちょこ起こしてしまうという方がいらっしゃいました。
この方は強すぎる近視の度数のため、目標物に対して両眼が捉えている位置と、実際の目標物の位置にズレが生じてしまっていました。
(自分の眼では実物の目標物より手前で認識してまっているが、本来はもう少し奥に目標物があるので微妙なズレが生じてしまう状態)
一見、よく見えた方が良さそうでも逆効果を引き起こす場合があるのです。強すぎる度数(近視)に良いことはあまりないと言えます。
またデスクワークや近くを見続ける作業(1m以内)の多い方は、デスクワーク用に両眼視機能をしっかりと考慮した対策を施してあげることも大切です。日常用の度数(両眼1.0リミット)ではデスクワークなどの長時間の近くを見続ける作業では強すぎます。
しっかりと見る距離・用途に合わせたメガネの方が良いと言えます。
メガネの尾沢
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