メガネの度数を測定していると色々と面白いな~と感じることがあります。
当店は両眼視機能検査を取り入れているので
「フォーカス + 眼位(視線)を整える」という仕組みを組み込んだメガネをお作りすることが多いのですが、このメガネをテストフレームでお掛けいただくと予期せぬ様々な答えが帰ってくることがあります。
「周りのモノが眼に入ってきて嫌だ」
「中心はしっかり見えるけど、今まで見えなかった気づかなかった?周辺のボケが見えて嫌だ」
逆に
「目の前のモノがハッキリ見え過ぎて目が離せない感覚がする」
「中心ばっかり見えて疲れそう」
最初は何を言っているのかサッパリ分からないことがあったのですが、視覚情報センターの田村氏の著書を読んで更にお会いしてから
これは実際に見えている視野の広さに対して、その人が払っている注意力の幅のようなモノではないかと予測しています。
複雑で多様すぎるので定量的にキチンとはデータで現せないので(ある種の共通項は見いだせていますが)予測の範囲をすぎないのですが(^_^;)
さまざま試行錯誤しながらやっているとこの考えがマッチすることが多いです。
予期せぬ答えが返ってくると戸惑うこともあるのですが、色々なことを伝えてくれることの方が私としてはとてもありがたいです。
私のメガネ作りは、皆さんから頂いた情報から、皆さんの視る環境を私なりに頭の中で考えてイメージさせて・・・
例えば
「こういう距離を見ることが多いんだな?それなら疲れそうだな」
「遠くも近くも見ることが多いのか?遠くはどれくらいの距離か?」
「注意の幅が広いタイプなので、広い視野のモノが好まれるかな?」
「そういう体勢で見るのか?通常とはちがうな~」
「中心でモノをとらえがちなので修正が必要かもしれないな~」などなど
様々なことを想定しながら度数の設定や、適した設計のメガネを選択して提案をしていきますので、「視る」とは関係無さそうな些細な事でもお話いただけると、そこから私の思考の幅を広めることができますので反映できる情報が増えるのでありがたいのです。
私の頭の中で考えられた皆さんの視る環境イメージ像と、皆さんの実際の視環境が一致して部分が高ければより高い満足度につながりますし、お互いの妥協点と改善点へとつなげていくことも出来ます。
私が色んなことをお伺いするのは、こんなことを考えているからなんですね(^_^;)
最後に前述の「注意の幅」で私が感じていることを・・・
上の例で「周辺が眼に入ってきて嫌」と答えるタイプの方は、中心視に重点を置き注意の幅を狭く絞ったような見方をされていたような感じの方で割とハッキリ見たい要求度が高くなる傾向にあり、
「目の前のモノから眼離せなくて嫌」と答える方は周辺視に重点を置きながら広く全体に注意の幅を払うタイプの方で、それほどハッキリ見たいという要求をしてこないタイプの方が多い傾向にあります。
元々、人の「視る感覚」としては両方の感覚を必ず持ち合わせているので重点をどちらに置いているかの違いであり、どちらのタイプが良い悪いというわけではありません。
あまりにもどちらかに偏り過ぎてしまうようなタイプの方は視ること自体に不具合を起こしやすくなります。
メガネの尾沢
住所:愛知県田原市田原町新町48-2 Tel : 0531 - 22 - 0358 営業時間:9:00~ 19:00 火曜日定休